翻訳に必要なスキル能力とは|翻訳者としてレベルアップする方法

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英語翻訳というと、「英語ができれば翻訳は可能」と思われるかもしれません。

確かに翻訳には英語の読み書きスキルが必須ですが、日本語の表現力やリサーチ能力など幅広い技術が求められます。

今回は、翻訳者に必要なスキルや能力について解説していきます。

  • 副業で英語翻訳に取り組みたい
  • 翻訳者としてスキルアップしたい
  • 翻訳の分野を決めて本業にしたい
  • フリーランス翻訳として仕事を受注していきたい

以上のような人に役立つ内容ですので、ぜひご覧ください。

目次

翻訳に必要なスキル・能力

翻訳業務に求められるスキルや能力を具体的に挙げてみます。

  1. 言語スキル
  2. 翻訳の適切な実績
  3. 専門知識や業界経験
  4. ITスキル
  5. リサーチ能力
  6. (社会人としてのマナー・自己管理)

意外と多いですね。

1. 言語スキル

言わずもがな、言語スキルは必須です。英語など外国語だけでなく、日本語も高度なスキルが求められます。

1-1. 英語のレベル

英語翻訳で必要とされるレベルとしては、英検1級合格が一般的ですが、実際に業務をこなすためにはさらに上のレベルになります。

ジャンルや分野を問わずに辞書なしで意味が理解できる程度の英語の読解力や、辞書や参考文献の活用や要約スキルが求められます。

さらに、訳した文章を推敲し編集・校正して完成させるスキルや適切な文体の使い分け、専門分野のテクニカルライティング能力も必要です。

ただ英語ができる、英検1級を持っているだけでは業務には不十分だということがわかります。

読解力が備わっているとスピーディに翻訳でき、作業効率が高まるので完成した文章の品質をさらにあげられます。

生まれ持ったセンスもあるかもしれませんが、誰でも訓練して鍛えることは十分に可能です。

1-2. 英文法を使いこなすスキル

翻訳では文法は必須です。

原文内に書かれている単語すべての役割や意味を明確に説明できるくらいが、必要なレベルといって良いでしょう。

逆に、文法解釈が完璧な人は、実務翻訳を行う上で必要とされる英語力が保証できます。

文法書で勉強するなり、受験英語に戻ってやり直すなり、いろいろな方法で文法勉強が可能です。

英語と日本語の行ったり来たりがポイントとなる翻訳には、文法習得がキーとなってきます。

文法学習用の書籍を一冊だけでも買って、みっちりやってみることをおすすめします。

1-3. 日本語の表現力

翻訳では、原文の読解力だけでなく日本語の表現力も持ち合わせていなければなりません。

日本人で日本語ネイティブであっても、翻訳で求められる日本語の表現力や文章作成技術を身につけるために訓練が必要でしょう。

原文を直訳しただけでは意味がなく、翻訳アプリよりも低レベルになってしまいます。

また、表記上のルールをはじめ、文書によって文章のテイストや使って良い単語、使ってはいけない表現などが細かく違っています。

意味を理解した上で原文の流れや書き手の意図を汲み取り、その場その場で適切な単語や言い回しを選ぶのは、引き出しの多さや経験がものをいいます。

ライターレベルの日本語力は持っていた方が良いでしょう。

産業翻訳での訳文を書いてみる、出版翻訳の原文と訳書の両方を読む、などで多くの文章表現や表記上のルールを学んでいくことが重要です。

2. 翻訳の適切な実績

「適切な」とついているのは、自己判断の実績ではなく客観的にみたときの実績です。

自分では謙遜するような内容の仕事であっても、翻訳の仕事であれば立派な実績としてカウントできます。

逆に、何も実績がない場合は未経験になるため、本格的な仕事の受注は難しくなるでしょう。

未経験のうちから経験を積む目的でどんどん翻訳案件にチャレンジしていくことで、さらに上が見えてきます。

3. 専門知識や業界経験

英語翻訳の中でも、実務翻訳の分野では専門知識が強みになります。

英語力が多少乏しくても、専門知識を持っていれば翻訳家としてメリットになるくらい重要です。

自分の得意分野だけではなく、苦手な分野の知識を吸収して案件にチャレンジしていくモチベーションややる気も求められます。

得意な専門分野を複数作るように動いていくと良いでしょう。

4. ITスキル

今はほとんどの業務がデジタル化されており、パソコンが問題なく使えるなどの最低限のITスキルは必須です。

PDFファイルやワード、エクセルなど文書や資料を扱うツール、Eメールやスラックなどのコミュニケーションツールなどは仕事をする上で欠かせません。

翻訳専用のツールを使う人も多く、案件によっては特定の翻訳ツールを使用するよう決められている場合もあります。

また、クライアントから送られてくる翻訳文書はたいてい社外秘扱いであり、セキュリティ面にも配慮してデータを扱わなければなりません。

そのときに適切な操作ができないと、間違ってオンライン上に流出させてしまう可能性も出てきます。

パソコンが苦手だという場合、時間を取って最低限のツールは問題なく使えるようにしておきましょう。

5. リサーチ能力

翻訳家には、文章を完成させるために必要な情報を見つけるリサーチ力や調査力が必須です。

正確に意味を伝える文章をまとめるために、一番ふさわしい言葉を割り当てる必要があり、そのためにはとことん調べなければなりません。

複数の辞書、専門書や参考文献、論文など必要であればデータの一次発行元に直接問い合わせるくらいのレベルで情報を集めます。

また、専門分野の知識や特有の単語などもたくさん出てくるので、適切に使えるように調べながら翻訳していくためには、納得できるまで調べる力が必要です。

6. 社会人としてのマナー・自己管理

翻訳業務は個人で仕事を受けるケースが多いため、依頼先とのやり取りなどで社会人としてのマナーや時間管理といった能力も求められます。

翻訳に限らずビジネス全般で必要とされるスキルでもあるので、すでに身についている人も多いでしょう。

これから社会人になる人は勉強しておくと安心です。

締め切りに遅れることなく納品するために、必要なクライアントとのやり取りやスケジュール管理も大切です。

急な事情などで業務が追いつかず、納期に間に合わないなどといったことにならないよう、体調を含めた自己管理を日頃から意識しておきましょう。

翻訳者としてレベルを上げる方法

翻訳者に求められる多くのスキルをあげて、レベルアップしていくために必要な対策を実践しましょう。

  1. 実務経験を積む
  2. 語学の勉強を続ける
  3. 先輩やお手本となる人の話を聞く

仕事を受けながら勉強を続けていけば、経験も知識も両方とも増やすことができます。

もし案件に申し込んでもなかなか選んでもらえないという場合は、コンテストやトライアルなどに挑戦してみましょう。

結果に応じて求人に有利な条件が適用される上、現状不足している箇所も把握できてお得です。

英語も日本語も高いレベルが求められる翻訳では、経験を積んでも勉強を続ける必要があります。

  • オールジャンルの書籍・新聞や雑誌の読書
  • 専門分野のニュースメディア
  • 企業のレポート
  • 論文

英語も日本語もとにかくたくさん読んで、多くの文章を読む力、内容を理解する読解力を鍛えていきましょう。

読むことは表現力の向上には欠かせません。

専門分野の読解も大切ですが、ジャンルを固定せずにいろいろな文章に触れることでボキャブラリーの奥行きがでていきます。

わからない単語がでてきたら辞書で調べること。収録単語数の多い辞書をひとつ持っていると便利です。

3.先輩やお手本となる人の話を聞く

翻訳者としての経験が豊富な先輩やお手本となる人とコミュニケーションが取れると理想的です。

効果的だった勉強方法や翻訳の仕事の実情などを、経験者から聞くことができます。

最後に:翻訳者としてレベルアップしていこう

翻訳業務を行う上で求められる技術や能力は多岐に渡ります。

英語ができるというだけで始めようとするのは無謀に見えるかもしれませんが、その分英語翻訳を通じて幅広いスキルが見につくのも事実です。

言語センスの他に必要とされるスキルを総動員して取り組む必要があります。

翻訳家の仕事は地道で地味なもの。英語や日本語のライティングスキルの向上などを含めて、根気強く業務を続けることで、必ず上達していきます。

翻訳者としてよりレベルアップし、英語と日本語の架け橋としてさらに活躍できるよう毎日を大切にしていきましょう。

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