フリーランスは個人で活動できる自由度の高さが魅力です。
一方、自分の専門技術だけでなく、日々の活動を管理するスキルやコミュニケーションスキルなど幅広い能力が求められます。
専門知識や技術は仕事を受注しながら高めることも可能であり、他のフリーランス能力が身についている人なら個人で仕事が受けられるでしょう。
今回は、フリーランスに必要なスキルや能力と、身につけるための方法について紹介します。
フリーランスは自分ひとりで仕事関係の事項を行うため、求められるスキルは多岐に渡ります。
ただ、これらのスキルは業種を問わずに必要とされるため、一度身につけておくとどんな職種になっても役立てられるでしょう。
また、フリーランスから起業して法人を設立した後も使う場面が出てくる可能性も高いため、マスターしておいて損はありません。
- フリーランスとして独立を考えている
- フリーランスに向いているかどうか知りたい
- フリーランス活動に必要なスキルや能力を認識しておきたい
- 個人事業主として仕事をするためのスキルを習得したい
以上のような人に役立つ記事となっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
フリーランスに求められる7つの能力【業種共通】
業種や職種を問わず、フリーランスに必要なスキルや能力には、次のようなものがあります。
- スケジュール管理・自己管理スキル
- 情報収集・分析能力
- 価格交渉・コミュニケーションスキル
- 環境適応能力
- リスク管理能力
- 社会人の常識・ビジネスマナー
- マーケティングスキル
1. スケジュール管理・自己管理スキル
仕事には納期があり、確実に守る必要があります。
フリーランスは最初から最後まで自分ひとりで作業をして納品しなければならず、代わりの人間はいません。
そのため、スケジュール管理や自己管理スキルは必須です。
- 納期を守る
- 連絡は早めに返信する
- 万が一遅れる場合は理由とともに早めに連絡する
上記のような対応は、取引先との信頼関係や案件の継続にも大きく影響します。
仕事ができるできない以前に信頼できる人間関係が大前提ですので、仕事全体と自分自身の管理を日々丁寧に行うことが大切です。
仕事が軌道に乗って案件が重なってくると、その重要性がより浮き彫りになるでしょう。
スケジュール管理が苦手な人は、本業に影響してしまう前に、サポートしてくれるアシスタントを雇うことも考えてみてください。
スケジュール管理と直に関係するのが体調管理です。
体調を崩してしまうとスケジュール自体に影響が出て、仕事が予定通り進まなくなってしまうので気をつけましょう。
やむおえず風邪を引くことは誰でもあることです、人間ですから。
クライアントさんなど関係する人に連絡を入れることは忘れないようにしましょう。社会人のマナーについては、次の章でまた触れます。
2. 情報収集・分析能力
フリーランスは、会社のオフィスと違って情報が入ってくる量が極端に減ってしまう可能性があります。
そのため、自分から仕事や業界に関する情報を収集する力、集めた情報を分析するスキルが必要です。
特に、ウェブエンジニアなど日々変化や進歩が目覚ましい業界は、最新情報を得て有益な情報を活用することも重要です。
世の中の話題や流通する情報にアンテナを張り、柔軟な対応ができるスキルを身に着けておくと良いでしょう。
キュレーションメディアやSNSなどを上手に活用し、自分からも発信しながら交流することをおすすめします。
同じフリーランス同士で交流することが、モチベーションの維持にも役立つでしょう。
新しい情報や業界以外の世界にも目を向けることで、リフレッシュになるだけでなく、インスピレーションが湧きやすくなります。
働き方革命の後で、会社員でも副業を始めたり独立の準備を始めたり、フリーランスとして活動しようと計画したりする人が増えてきました。
個人で仕事をするためには、専門的なスキルがあるのは大前提ですが、専門性やスキルの他にも総合的な対応力が求められます。
今回は、フリーランスに求められる能力についてまとめます。
実際に仕事を取ってきて報酬を得るためには、他の業務もこなさなければならないのはフリーランスの常識です。
3. 価格交渉・コミュニケーションスキル
フリーランスが仕事を取るとなると同時に考えなければならないのが、契約内容です。
どこまでが自分の仕事なのか、納期や報酬など業務条件を契約前にはっきりさせておくことが重要になってきます。
継続的に仕事をもらえても、最初にあまりにも不利な条件で契約してしまってはブラック労働から抜け出せません。
それどころか、どんどん疲弊して一番大切な自分というリソースがボロボロになってしまいます。
体に支障が出る、他の仕事を受けなければならず仕事の質が下がる、というのは本末転倒です。
広く考えると、業界や職種自体の報酬相場を下げる要因になることも考えられます。
自分の優先事項や「最低時給、最低契約金額はいくら」といった報酬の条件を決めておくことが大切です。
条件を自分の中ではっきりしておくと、案件が回ってきた際、受ける受けないについて迷う時間を節約できます。
同時に受けた仕事に時間を費やすことができ、質の高い仕事を提供できるのです。
必要であれば、案件の報酬をあげてもらうよう交渉するスキルも重要になってきます。
自身の実績やスキル、案件でかかる作業工数などを具体的な数字で把握できれば、理論的なアピールができ希望する報酬額を提示しやすくなります。
また、価格交渉だけでなく日々の仕事に関してもコミュニケーションスキルが必須です。
わからないところや不明点を確認することだけでなく、案件に関連する事項を気軽に引き出すためには日頃のやり取りをとおして関係を築く必要があります。
直接電話で話すのが難しくても、失礼にあたらない程度にフランクなやり取りをチャットやメールでできるような人間関係が望ましいですね。
4. 環境適応能力
フリーランスをとりまく環境は、会社員と違って変化のスピードが速いため、臨機応変に環境に適応できるスキルも必要です。
変更があった場合に必要な確認や調整をして、最適な作業ができるよう配慮することも仕事のひとつといえます。
防衛力契約が終わる可能性はいつも100%・リスク分散
5. リスク管理能力
自分でリスク管理を行わなければなりません。
フリーランスや案件単位の契約は、突然終了してしまう可能性と背中合わせです。
そして、ひとつの契約だけでは、契約が突然終わった時に次の仕事がすぐに取れるとは限りません。
対策として案件を分散させておくのが理想的です。
ライターの場合は、複数の案件に仕事量を分散させておくと、どれかが突然飛んでも(案件終了になった)他があるので影響は少なくて済みます。
期間が長い大きな案件を抱える場合は難しいかもしれませんが、案件終了時のリスク管理をしておくと安心でしょう。
顔見知りのクライアントに仕事を回してもらう、クラウドソーシングで案件を見つけておく、などが現実的です。
オウンドメディアの曲がり角を曲がった現在なら、ライティング業務に関しては複数案件に参加しておくことはもはや常識です。
6. 社会人の常識・ビジネスマナー
社会人としての基本的な礼儀やマナーがないフリーランスは、正直活動すること自体厳しいでしょう。
実際に社会人マナーがないと判断されてしまうと、いくら専門知識があっても仕事相手として認めてもらうことは難しいのです。
適度な敬語や配慮のことをマナーといいます。
クライアントだからといって過度に謙遜する必要も、卑下する必要もありません。
相手を尊重して対等な目線で適切に対応することこそ、フリーランスに求められる常識的礼儀といえるでしょう。
顔が見えないやりとりだからこそ、相手の不安を解消できる気遣い、不快にさせないマナーは何よりも重要になります。
古臭く聞こえるかもしれませんが、個人事業主として社会で活動する上で欠かせないポイントです。
7. 営業・マーケティングスキル
基本的にすべてのフリーランスは営業を通して仕事を受注します。
クラウドソーシングサイトの求人に応募するという方法もありますが、相場的には不利なので仕事を軌道に乗せるまでの手段として考えると良いでしょう。
単発案件の場合は、仕事が終わったら次の仕事を探して新しいクライアントへ営業をかけることになります。
仕事の質やコミュニケーションを通した相性などによっては継続的に仕事がもらえる可能性も高いでしょう。
受注した案件をスムーズに進めるためのコミュニケーション能力と同時に、自分に仕事を任せてほしいとアピールできるスキルも重要です。
「自分の専門技術やできることがどう相手に役立つのか」「相手が求めている求人にフィットしているか」をわかりやすく伝えることで案件受注につながります。
マーケティングスキルとは「どこに仕事の需要があるか」「今後どの分野で案件数が増えるか」といった市場や業界全体を俯瞰して判断する力のことも指しています。
専門分野に精通する経験や情報が必要となるため高度ですが、身につけておくとマーケティング業務にも役立つ便利なスキルです。
フリーランスに必要なスキルを伸ばす方法
フリーランスとして活動を続けるためには、上記のスキルをフル活用する必要があります。
言い換えると、今はスキルがなくてもフリーランス活動を通じて身につけることが可能だということです。
もちろん意識的に身につけようとする姿勢が必要ではありますが、効率的に習得できる方法もありますので、コツを紹介します。
- フリーランスに関する書籍を読む
- 自分の履歴書やポートフォリオを深堀りする
- 難易度の高い仕事にチャレンジする
1.フリーランスに関する書籍を読む
フリーランス活動の基本事項は、一通り理解しておきましょう。
こちらの本は、フリーランスまわりの手続きから税金、仕事の受注、クライアントとのやり取りなど、具体的な仕事の様子が漫画でわかりやすく説明されています。
マナーについては社会人になったら誰も指摘してくれない(基本的には)もの。
社会人歴が長い人でも初心に戻って一旦読んでおくと安心でしょう。
2.自分の履歴書やポートフォリオを深堀りする
自分の履歴書やポートフォリオを深堀りすることで、アピールポイントが明確になり、営業や価格交渉にも役立ちます。
深堀りする際のポイントは、次の3つ。
- 客観的に分析する
- より細かく具体的に分解する
- 自分が弱点と感じているところも丁寧にまとめる
弱点だと感じている点は、伸びしろとして認識することができます。
また、苦手なところに対してどう工夫しているか、という対処方法もアピールポイントになります。
徹底的に客観的な分析をして、自分がどういう案件で最も活躍できるかを具現化してみてください。
3.難易度の高い仕事にチャレンジする
今受けている案件よりも難易度の高い仕事へのチャレンジは、技術や知識、スキルを高めることにつながります。
難易度が高いというのは、責任の範囲がより広いという意味でもあります。
自分の作業の枠を広げ、レベルアップが図れるため、結果的に報酬アップの可能性も高まるでしょう。
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「いきなりフリーランスとして独立するのは不安だ」「フリーランス的な働き方から試してみたい」という人もいるでしょう。
その場合は、雇用形態は正社員や契約社員のまま、完全在宅リモートワークにシフトするというやり方もあります。
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最後に:フリーランスに必要なスキルはやりながら身につく
自分の専門分野に関するプロレベルの技術や知識を持っていることは、専門家としてフリーランスで活動するための最低ラインです。
フリーランスは専門性だけでは活動していけません。
スケジュール管理能力や価格交渉スキル、スムーズにやりとりできるコミュニケーション能力や状況に応じた柔軟な対応能力などが求められます。
活動を始めるときに身についている状態が理想ですが、フリーランス活動をしながら高めることも可能ですし、遅くはありません。
1日の行動が次の仕事、次のステージにつながっていきます。焦らずに丁寧に日々の業務をこなしていきましょう。
世界中のフリーランスの人が、自分を活かして満足できる仕事で社会に貢献できる世の中が実現できますように。応援しています。
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