エコなラップとして注目を集めるミツロウ(蜜蝋)ラップをご存知ですか?
食品を包むサランラップの代わりになるアイテムで、使い捨てずに使い回しができます。
ビーワックスをはじめ環境に配慮した成分でできており、一般のラップによる体への影響も軽減できると話題です。
今回は、使い捨てしないミツロウ(蜜蝋)ラップのメリットとデメリット、おすすめ商品について紹介します。
プラスチックを減らしたいと考えている人、使い回すラップに興味がある人に役立つ情報をまとめています。
ぜひ最後まで読んでみてください。
ミツロウ(蜜蝋)ラップのメリット4つ
ミツロウラップのメリットは主に次の4つです。
- ゴミが減らせる
- プラスチックの使用量を減らせる
- 買い足さないから経済的
- 健康にも配慮できる
1.ゴミが減らせる
ミツロウラップは適切に洗って乾かして何度でも繰り返し使うため、ゴミの削減に貢献できます。
よく使われているサランラップなどのラップは、基本使い捨てなので、なくなったら新しいものを買ってきて補充して使います。
お弁当や保存食づくりなど毎日の調理に使用していると、消費量も多く頻繁に買い足さなければなりません。
小さく丸めてポイ捨てしやすいところも懸念点です。(ポイ捨てはマナーの問題ですが)
ミツロウラップだと、捨てずに半永久的に使い続けられます。
また、厚みもあって丈夫なつくりなので、簡単に捨てにくい仕様です。
2.プラスチックの使用量を減らせる
一般的な食品ラップは、合成樹脂製フィルムに分類されるもので、ポリエチレンなどが原料に使われています。
主要な原材料樹脂としては、家庭用ではポリ塩化ビニリデン(PVDC)やポリエチレン(PE)、スーパーマーケットなど業務用ではポリ塩化ビニル(PVC)やポリオレフィン(PO)が用いられています。(引用元:食品安全委員会)
ミツロウラップを取り入れることで、プラスチック素材の使用料を軽減できます。
プラスチックがもたらす環境への影響は、さまざまなところで報告されています。
自分の身の回りから脱プラスチックを進めるためにも、ミツロウラップは最適アイテムです。
3.買い足す頻度が減って経済的
一般的なラップと異なり、衛生面に配慮し洗浄することでミツロウラップは半永久的に使えます。
一度買うと繰り返し使えるため、お財布にも優しいのです。
半永久的というのは理想論で、実際に使っている人の多くは1年経つと状態の変化を感じているようです。
でも、1年以上使い続けられる方法もあるので大丈夫です!のちほど紹介します。
使い捨てして新しいものを買い足して、を繰り返す一般の食品ラップは、たかだか数百円ではありますが、お金を払って買う必要があります。
長期的に考えるとバカにならない金額です。
4.健康にも配慮できる
市販のラップフィルムには、材質、用途や耐熱温度等の特性、取扱い上の注意事項などが表 示されています。注意事項に従わない使い方をするとラップが破れたり溶けたりして食品の中に 入るおそれがあることから、注意事項にしたがった取扱いをすることが必要です。
(引用元:食品安全委員会)
筆者がミツロウラップを取り入れるきっかけとなったのは、ラップの健康への影響を知ったときです。
上記説明のように、国が設置する委員会ですらラップが溶け出す危険性について示唆しています。
使い方次第、とは記載しているものの、熱々のご飯をラップでおにぎりにしたり、ラップをかけたまま電子レンジで温めたり、など日常茶飯です。
手で持てないほどの温度になったラップは、状態が完全に変化しています。
熱々で作ったおにぎり、ラップをはずして食べたら味違いませんか?(そう感じるのはわたしだけでしょうか。。)
一方で、ミツロウラップの原材料は、布、ミツロウ、ホホバオイルやココナツオイルなどの油がメインでラップに含まれる懸念物質は含まれていません。
ミツロウ(蜜蝋)ラップのデメリットは4つ
ミツロウラップにもデメリットはあります。
- 熱に弱い
- 生肉や生魚の保存には適さない
- 強酸性の食材には不向き
- 柄ものが多く中身が見えない
1. 熱に弱い
ミツロウの融点は62~65℃と熱に弱い性質のため、それより高温になるとミツロウや他のオイルが溶けてしまいます。
そのため、熱々おにぎりや熱湯での洗浄、レンジでチンには使えないので注意してください。
(ご時世的にも賛同は得られにくいかもしれませんが、熱々おにぎりは手で握るのが一番の健康食です)
2. 生肉や生魚の保存には適さない
熱湯による殺菌抗菌ができないため、生魚や生肉に使うことも避けるべきでしょう。
揚げ物や天ぷらなど、油の多いものを包んだ後、きれいに洗えるかは微妙なので、油ものも避けたほうが無難。
3. 強酸性の食材には不向き
酸性の強いものとミツロウラップは相性が悪いことも覚えておいてください。
カットしたレモンやライムの残り、パイナップルなどを包むとミツロウが溶けてしまうので、注意しましょう。
また、重曹入りの洗剤もNGですので、洗うときには気をつけてください。
4. 柄ものが多く中身が見えない
また、ミツロウラップには原色系のカラフルで明るい柄ものが多く、中身を確認しにくい点もデメリットです。
中身が見えにくいと困る場合は、透明な蓋付きのガラス容器やホウロウ容器を使うなどの対策が必要です。
ミツロウ(蜜蝋)ラップのお手入れ方法
ミツロウラップのお手入れ方法は下記のとおりです。
- 汚れがひどくない場合は水で流す程度でOK
- 汚れがひどいときは食器洗い洗剤を薄めてやさしくこする→よく水で流す
- 吊るすなどして乾燥させれば完了
くれぐれも洗う際に熱いお湯を使わないよう注意してくださいね。
また、強くこすると傷ついて持ちが悪くなりやすいので要注意です。
洗った後は必ず乾燥させてからしまっておくこと。水滴が残っているとカビなどの原因になる可能性がでてきます。
早く乾燥させたいからといって直射日光に当てるのも温度が高くなってしまうのでNGです。
ミツロウラップを再生させるリペア方法
ミツロウラップを繰り返し使っているうちに、くたびれてきます。
適切な対処ができれば持ちが長くなります。
ミツロウがフレーク状に剥がれた場合、オーブンシートに挟んでアイロンをあて、ミツロウを溶かして再生させます。
これで、1年以上使い続けられるでしょう。
ミツロウ(蜜蝋)ラップおすすめ
おすすめのミツロウラップを紹介します。海外製のものでも日本国内で購入できます。
SuperBee Wax Wrapsミツロウラップ
みつろうラップの有名ブランドのひとつ。
Sサイズ(20×20cm)、Mサイズ(26×26cm)、Lサイズ(30×30cm)の3サイズが1枚ずつセットになっています。
色合いもシンプルでおしゃれなので取り入れやすいでしょう。
Bee Eco Wrap
Bee Eco Wrap(ビーエコラップ)は、オーガニックなラップです。
地球に優しい上、天然の抗菌性と保存性によって、食品の鮮度と美味しさをより長持ちできます。
素材は、
- オーガニック認証コットン生地
- ミツロウ(化学物質は一切使わず持続可能な方法で採集)
- ホホバオイル(コールドプレス製法)
- 木の樹脂
以上。オリジナルのブレンドで製法したワックスを布地に染み込ませています。
製作工程はすべて手作業、ひとつひとつ丁寧に作られています。
HEXTON(ヘクストン)蜜蝋ラップ SML3枚セット
HEXTON 蜜蝋ラップ エコラップ スターターキット S/M/L 3枚 セット オリジナル
サイズ違いのセットは「とりあえずミツロウラップを試したい」という人にもぴったりの商品です。
abeego(アビーゴ)バラエティ3枚セット
筆者が最初に購入したセットはこちらです。
Small(18×18cm)、Medium(25×25cm)、Large(33×33cm)の3つの組み合わせ。
丈夫でへこたれず、万能なので重宝しています。
CosHall蜜蝋ラップ 30×100cm
CosHall蜜蝋ラップは、30×100cmと一般的な食品ラップのような形状で、好きな大きさにはさみでカットして使えるミツロウラップです。
先に紹介してきた商品は正方形タイプが多いので、Lサイズ以上の大きなラップや長方形型のミツロウラップを探している人にはこちらがおすすめです。
おまけ:ミツロウラップのミツロウって何?
ミツロウラップとは、ミツバチがハチミツを体内に入れ、おなかの蝋腺(ろうせん)から分泌する天然のワックス、ミツロウを成分の一部に使ったラップ的アイテム。
使われている量は少ないとはいえ、ミツバチの体のサイズから考えると貴重であることは容易に想像できるでしょう。
実際にどのくらいの量なのか、説明がありましたので引用いたします。
1匹のみつばちが一生のうちに作るハチミツはティースプーン1杯くらい(約5g)といわれています。
レンゲのはちみつの場合スプーン一杯のために延べ1000km飛び、1万4000個の花を訪れます。
ティースプーン1杯のはちみつからできるミツロウは約十分の一、0.5gくらいです。
ミツロウシート1枚は約17gなので、1枚のミツロウシートには34匹のミツバチが一生をかけて集めたはちみつが使われていることになります。
とても貴重なものです。
(引用元:akarizm)
本当に貴重なものですね。リペアしながら大切に使っていきたいものです。
まとめ:ミツロウラップからエコアイテムへと替えてみよう
ミツロウラップは、繰り返し使える便利なアイテムです。
温度や衛生面などには配慮が必要ですが、使い捨てのラップを買い足すよりもエコで経済的。
その上、柄や色合いが可愛らしくて、使う度に気分も上がり、子どもたちも喜びそうですね。
脱プラスチックというと、ハードルが高いと感じてなかなか踏み出せない人もいるかもしれません。
環境への配慮は、気軽にできることから継続していくこともポイントです。
今使っているラップが使い終わったら、ミツロウラップに替えてみませんか?
ミツロウラップとともに、身近なことから脱プラスチック生活を始めていきましょう。
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