「クライアントに失礼のない礼儀やマナーができているか不安だ」
「ビジネスにふさわしいマナーを押さえておきたい」
ビジネスマナーはフリーランスで活動する人にこそ身につけてほしい武器です。
武器、というからには身につけることで自分をパワーアップさせることができるものでもあり、できているかどうかで契約にも直接響いてくるでしょう。
今回は、フリーランスにとっては特に重要な、身につけるべきビジネスマナーについて解説していきます。
基本的な部分だけになりますが、メールやチャット、ミーティングで使う言葉などすぐに現場で使える作法ですので、すぐにでも活かしてみてください。
フリーランスこそビジネスマナー必須
クラウドソーシング界隈でも、関わる人の礼儀とマナーが昨今目に余ると噂を聞きます。
連絡を返信する、必要に応じて進捗を報告する、遅れそうな時は事前に連絡するといった「社会人としての基本」がすっぽりと抜けてしまっているケースが見られます。
驚くべきは、受注側だけでなく発注側(クライアント側)にも少なくないという点。
クラウドソーシングは顔を見なくてもやりとりできるツールだけに、簡単にトンズラできてしまいます。
だからといって、相手に失礼ですのでやっていい訳ではありません。注意しましょうね。
礼節やマナーがあるだけで案件をもらえる?
ある意味、礼節やマナーが身についているだけで契約が取れる、といえます。
過剰表現に思われるかもしれませんが、100%いつわりだとは言い切れません。
残念なことに、それだけクラウドソーシング上でのマナーが悪いということです。
案件を取るためにマナーを身につけよう、とするのは手段と目的がずれていますが、それでも今後仕事をしていく上でマナーは欠かせないので、身につけるべきです。
海外であっても、基本的なマナーの意味は変わらないので、押さえておいて損はありません。
これだけは押さえたいシーン別基本のビジネスマナー
これだけ押さえておけば、マナーがある人という認識を持たれるであろう、基本のビジネスマナーについてまとめます。
メール編
- 件名を見ただけでわかるように
- 本文は関係あることのみシンプルに
- 添付ファイル名は最終更新日を添える
件名は「○月○日 御社での合同ミーティング 資料」など、開かなくても内容がある程度わかるのが理想です。
何の案件に関する連絡なのかを明記し、本文は必要なことだけで簡潔に済ませます。
資料などファイルを添付する場合、ファイル名も件名と同じように作成しましょう。
案件を記載し最終更新日や更新した人の名前(企業)がついているとなお良しです。
※あいさつ文の言葉遣いは後ほどまとめるので、そちらを御覧ください。
共有フォルダー編
- ファイル名には自分の名前やIDと日時を入れる
- 共有設定を「URLを知っている全員が閲覧可あるいは編集可」に変更
ライティングなどの案件では、納品物をひとつの共有フォルダに保存することがあります。
管理する側は、多くの作業者からファイルが多数送られてくるため、同じ件名だと混乱します。
ファイル名一覧から個別ファイルを区別できるよう、ファイル名に自分の名前やID、送付日時を入れます。
例えば「〇〇応募_xxxxxx_yyyymmdd」といったように半角ハイフン、または半角アンダーバーで連記する形です。
クライアントに送付・共有するファイルがある場合は、ファイル名に気をつけましょう。
チャット編
- 全体チャットと個別チャットを分ける
- クライアントの意向を確認しておく
チャットはクライアントから指定があって使用することがほとんどでしょう。
基本的には、クライアントから指定された通りに使います。
全体チャットは周知連絡が多く、個別チャットは質問や進捗確認、納品用に使われるのが一般的ですが、クライアントによります。
どう使っていいか連絡がない場合、事前に確認しておくと使っているうちに悩むことなくスムーズです。
ChatworkやSlackといった定番ツールなどにおいては、以上の点に注意して使用しましょう。
丁寧語を使う際のポイントとNG例
丁寧語というのは、
相手への尊敬の念
協力しますという意味の現れ
です。
適度な関係性と距離感を持って仕事をしていく上では、丁寧語は欠かせない表現です。
社会人として適切に使える必要があります。
くどすぎず、かといってラフすぎない適切な言い回しができると理想的です。
続いて、一見正しく思われがちな丁寧語のNG例を紹介します。
NG例1「了解です」→「承知いたしました」
クライアントや目上の方には「了解です」「了解いたしました」は不適切です。
ある程度やりとりが進んで距離が縮まった際には、使っても問題ない場合もありますが、基本的には避けた方が無難でしょう。
連絡内容を理解しました、と返信する場合は「承知いたしました」を使ってください。
NG例2「すみません」→「申し訳ありません」「恐れ入ります」
「すみません」はカジュアルなので使う人は少ないでしょう。
どんなに長い付き合いになっても、クライアントへは「すみません」ではなく「恐れ入ります」「恐縮ですが」といった言い回しになります。
丁寧ではありますが、「申し訳ありません」は何度も使っていると重たく感じてしまいます。
重要なタイミングでのみ使うようにしましょう。
(どれだけ大きなミスをしたとしても、何度も謝る必要はなく、誠意を持って一度でも丁寧に謝ることが大切です。)
思っていた納期に間に合わない、あるいはこちらの間違いやミスで相手に迷惑をかけてしまった、という場合には「申し訳ありません」が適切です。
ちょっとしたタイミングの違いや、連絡が数時間遅れたといった場合には謝罪は不要です。
「遅くなりましたが、ご返信いたします」程度でも大抵の場合は失礼には当たらないと思います。
ただ、謝った方が印象が良いと感じる人もいるかもしれませんが、個人で
NG例3「ご苦労さまです」→「お疲れ様です」「お世話になっております」
「ご苦労さまです」は特に目上の上司、クライアント相手には使ってはいけないNGワードです。
目下の人に対して使える言葉なので、代わりに「お疲れ様です」「お世話になっております」を使うようにしましょう。
NG例4「お世話になっております」
こちらも賛否両論あるフレーズです。
はじめましての段階、まだ何も進捗がない時点にも「お世話になっております」は使われます。
「今後お世話になりますので、よろしくお願いいたします」といった意味も含まれています。
「お世話になっております」「お世話になります」でチャットやメールの文言を始めるのがデフォルトです。
まとめ:ビジネスマナーで信用&報酬アップも!基本の礼儀作法を実践しよう
再度になりますが、ビジネスマナーは「相手への尊敬の念を込めて行うもの」で、相手ありきです。
適切であるかどうかは相手側の視点に立って考えると、わかりやすいでしょう。
マナーや礼儀ができているというだけで、印象が違いますし仕事にも直結するので基本だけでも身につけておいてください。
ビジネスマナーに自信がなかった人のお役に立てていれば幸いです。
「自分はできているから大丈夫」と自信がある人も、改めて振り返って再チェックするお手伝いができたのではないでしょうか。
PS.
ビジネスマナーについて1冊くらい本を読んでおくと、身につくのも早いです。
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