フリーランスのWebライターとして業務を続けていくうちに、自然に身についた技術やスキルは数しれず。
ライティング業務だけでなく、記事作成全般やフリーランスとして活動する上で必要な心構えも習得できたと実感しています。
今回は、フリーランスライターが業務を通じて身につけたライティング術について書いていきます。
実際の業務を通じて、クライアントや関係者から学べた技術やスキルと、仕事を受け続けるために普段から意識しているポイントを含めてまとめています。
- これからライターとして活動したい人
- フリーランスや個人事業主として独立を考えている人
- 副業としてライティング業務をやりたい人
- ライティング業務を受けているが不安定で悩んでいる人
副業でライターとして活動している人や上記のようなお悩みを持つ人にとって役立つ情報です。ぜひ参考にしてください。
1. 言葉遣い・文章作成に関する具体的なポイント
まずは、言葉遣い・文体に関するポイントについてです。
- 同じ語尾を連続しない
- 改行や1文の長さはスマホ表記を優先
同じ語尾を連続しない
「ですます」調なら「です」「ます」は連続せず、語尾を変えます。
「〜です。」の次には「です。」を続けず、「〜ます。」や「〜でしょう。」など違う語尾を使います。
これだけで、ハイレベルな印象を与えられます。
読みやすい文章に、同じ語尾が連続していることは少ないはずなので、実際に読んでみてください。
「ます」が2、3つ続いても自然に読めて問題ない場合も多々あるので、一概には言い切れません。
ただ、Webライティングにおける傾向のひとつである、とおぼえておくと良いでしょう。
読んでいて違和感が感じられず、読みやすい語尾の使い方が理想的です。
改行や1文の長さはスマホ表記を優先
モバイルファーストと呼ばれるほど、スマホによるサイト閲覧数が急激に増えています。
スマホで見たときに、改行が少ない、あるいは1文が長く文字数が多いと、読みづらい場合があります。
適度に改行を入れる、1文の長さを抑えるため2つの文に分ける、といった対策を取り入れてみてください。
必要であれば、関連する画像を挟むことも有効です。
2. 構成作成やリサーチに関するポイント
続いて、記事を書く上で外せない構成やリサーチに関するポイントです。
- SEO対策・SEO執筆
- 導入やリード文が大事
- 見出しの次の一行目に結論を書く
SEO対策・SEO執筆
SEOとは、検索エンジンでどのキーワードを入れれば記事が上位表示されるかを逆算して記事を作ることを指します。
ライティングの際には、SEO経験(SEOを意識したライティング、構成作成)について尋ねられいます。
見出しに検索キーワードを入れることで、ページへ訪れる人(アクセス数)が増える、と思っている人もいるかもしれません。
ただ、Googleも年々レベルアップしてきて、サイト全体におけるコンテンツや記事の質、記事同士のつながりなども必須事項となっています。
見出しだけではなく、本文にも自然な流れでキーワードが含まれ、見出しに沿った内容が書かれていることが、SEOの効果を上げるコツといえるでしょう。
導入やリード文が大事
記事のタイトルの次にくるのが導入文やリード文と呼ばれる文章です。
決まった型にはめただけのような導入文はSEOとしての評価はそれなりにありますが、ユーザーを集めるのに効果的とは言い切れません。
- 訪れた人が知りたい情報が入っている
- 読み終われば悩みが解決する
- 有益な情報が詰まっている
以上のような、伝えたいことを網羅している必要があります。
多少長くなっても良いので、導入文には必要な情報を盛り込んであげましょう。
書く前に徹底的に調べる
知らない単語や分野については調べる人が多いですが、自分の専門分野であっても入念にリサーチすることを怠らないようにします。
専門分野であっても、よく調べながらライティングしていると、修正が少なく質の高い記事を作成できます。
修正は校正担当者と自分両者にとって時間と手間の無駄です。
大きなクライアントや案件に携わるようになると、校正からのフィードバックまで時間が空き、ひとつの納品が終わるまで時間がかかってしまいます。
また、何度も何度も同じ記事に手を入れなければならず、効率が下がります。
書籍のように膨大な文章量の校正とは異なり、Webライティングでは1記事3,000〜10,000文字です。
それを何度も、間延びされながら修正しなければならないのは、精神的にも骨の折れる作業です。
書く前に徹底的に調べた上で、情報を頭に入れてライティングするよう徹底しましょう。
細かなことも鵜呑みにしない・放置しない
不明点は聞いてなんぼです。
細かなことも鵜呑みにして放置ず、確認する意識を持って作業を進めましょう。
後々認識が異なっていた、こちらの認識が間違っていた、といった理由で大幅に書き直しになってしまうと、残念すぎます。
ただ、最初にもらったマニュアルや注意事項などの資料はすべて読んでおくこと。
その上で、疑問が解決しなかったときだけにしましょう。
すでに共有してもらっている情報について尋ねるのは、相手の貴重な時間を奪うことになるので注意しましょう。
見出しの次の一行目に結論を書く
見出しに沿っな内容を書くことに関係して、結論を1分目に持ってくることもWebライティングにおいては重要視されています。
「結局何が言いたいの?」という答えを、見出しの下に記載します。
例えば、見出しが「補正下着選びのポイント」であれば、すぐ下に「補正下着選びのポイント、それは正しいサイズ選びです。」という感じです。
続いて「なぜなら、サイズが合っていないと補正効果が十分に得られないからです。」と理由を述べます。
結論の次に理論的な理由が書かれていることで、納得感が高まります。
答えが最後の方に書いてあるページや文章の方が読まれるんじゃないかと考える人も少なくないかもしれません。
- 結論が最初にあることで次の文章が頭に入りやすい
- 結論まで飛ばして読んでしまう
- 結論にたどりつく間に、ページを開いた理由を忘れてしまうなどで時間を無駄にしてしまう
などの気づきがあり、実際に読んでみると結論が先にある方が自然だと感じました。
見出し→結論→理由や具体的な例→もう一度大切な結論を繰り返す
という流れが親切だと感じます。
3. さらにステップアップする提案方法
- 自分で考えた見出し・章を提案する
- ときには素直に降参する
自分で考えた見出し・章を提案する
構成があらかじめ作成されているところに、本文をライティングして記事を作成する場合、自分で考えた見出しは必要ありません。
しかし、記事の流れ上必要だと感じたら、見出しや文章を提案してみましょう。
少し長くなってもさらに読んで納得できる、読者の満足度の高い記事を目指すのは、記事ライティングに関わる人の使命でもあると思っています。
ライティング時にリサーチしながら「こういう説明があった方がいいんじゃないか」と思ったら、校正担当者にその旨を提案してみましょう。
与えられた構成であっても、キーワードや読むであろう読者に対して最高な記事を作り上げる意識を持つと、ライティング作業がまったく違うものになってくるはず。
さらに、こうした考慮が普段からできるようになると、自分がブログやサイトを立ち上げるときにも役立ちます。
ときには素直に降参する
煮詰まったときには、素直に降参してクライアントにそのまま伝えてみましょう。
「これ以上わからない」「どうしてもうまくまとまらず納期を過ぎてしまいそう」といったときには、アドバイスいただけませんか?と丁寧に相談します。
相手も快く一緒に考えてくれるでしょう。
毎回クライアント任せにして中途半端な状態で納品するのは、ご法度です。
かといって、納期を過ぎるとわかっていてズルズルと作業するのもよくありません。
たとえ事前に遅れると伝えていてもです。
どのくらいのラインならOKが出るか、という境界はクライアントや担当者の肌感覚かもしれません。
経験による勘みたいなのが働くこともあります。
ただ、経験が少ないからこそ、質問して確認する回数を増やすなど、貪欲に吸収する意識や姿勢が価値になりやすいのは事実でしょう。
もちろん、経験を積んだあとも「初心忘るべからず」で貪欲さを出すことも大切ではあります。
コツコツ積み上げていく意識を持ちながら業務に努めれば、いやでも力はついてくるはずです。
フリーランスが仕事を受け続けるためのコツは「提案力」
「提案力」とは、相手の役に立とうとする意識です。
相手が何を必要としていて、何を求めているのか。
プロジェクトやチームが向かっているゴールや理想像はどんなものなのか。
業務自体に含まれていない作業や分野のことも俯瞰して、把握しようとする。
全体像を把握しながら、自分にできることを実践しながら必要であれば直接伝える。
そういった行動のことを意味します。
フリーランスに限らず、会社員でもこうした考え方ができるといろいろな立ち回りができ、活躍の幅が広がります。
フリーランスにとっては、市場価値を高めるために必須の考え方ともいえるでしょう。
自分から提案する「提案力」は、ライティング業務を行うライターにとっては重要と思えないかもしれません。
ただ、フリーランスのように自ら案件に応募していく場合、クライアントの信頼や業務継続において「提案力」が重要です。
ライターはライティング能力が高いだけではだめなんです。
フリーランスは仕事が常にあるとは限らず、稼がなければ生活できない立場ですから、どんな状況になっても乗り越えられるサバイバルスキルが必須です。
新しい顧客を開拓する営業力が重要視されるかもしれませんが、今仕事をしている「目の前のクライアントに何ができるか」を考え実際に行動することが、より効率よくシンプルに仕事の満足度(報酬や単価含め)を高める秘訣だと断言します。
記事内で書いたように、提案力を意識して1日1日仕事をしてみてください。
半年ほども経ったころには、きっとドラスティックな変化が現実となっているはずです。
4. 仕事を受けることに関するポイント
余談的に、フリーランスや個人として仕事を受けることに関して重要なポイントを挙げます。
できることとできないことの境目を持つ
要するに、自分がどこまでできるのかの境界線を把握する必要があるということです。
構成作成はできないけれど、ライティングは経験豊富で自信がある
構成からライティングまで一貫して担当できるが、少し時間がかかる
納期は3日以内は難しいが、2記事まとめて1週間以内なら納品できる
以上のように、現状できることとできないことを組み合わせて提案できると良いでしょう。
できないことを受注するのは、プロジェクト全体が遅れるなど、クライアントに迷惑をかけてしまいます。
その後の継続受注にも影響するため、最初の段階で正直に明確にしておくことが大切です。
仕事に関して不明な点はクライアントにきちんと確認してから業務に取り掛かりましょう。
わからないことや不安なことを質問して、嫌な顔をするクライアントはほとんどいません。
質が高くコミュニケーション能力が優れたクライアントに出会えたら、感謝して仕事を精一杯こなしましょう。
まとめ:業務をこなしながら勉強を続けて成長しよう
実際のライティング業務を受けることで、身につけられるスキルは現場で大いに役立つものです。
文章作成スキルだけでなく、記事の構成作成やリサーチ、SEO関連の知識など、今後長く使えるものも少なくありません。
また、フリーランスとして仕事を受ける上で重要な線引きや進め方、業務管理などの必須スキルも習得できます。
ただ、さらにレベルアップするためには能動的な勉強も必要になってきます。
自分の理想的な業務や働き方を実現するために、業務を行いつつ勉強を続けてさらに上を目指していきましょう。
Comment