ライターや翻訳者にとって、辞書は必須アイテムです。
筆者自身も、ライターとして活動する中で辞典を使うことで成長しながら業務に取り組むことができました。
シェアオフィスやカフェなど外出先で業務をこなす人、移動が多い人などだと重たい辞書よりも、携帯に便利な辞書アプリがおすすめです。
今回は、ライティングや翻訳業務におすすめの辞典(辞書)アプリをご紹介します。
日本語版とともに英語版、アプリと紙の辞書の比較なども合わせてまとめました。
以下のような条件に当てはまる人は、ぜひ最後まで読んでください。
- ライティングや翻訳で日本語を書く仕事をしている
- 文章力をアップさせたい
- 日本語の語彙を増やしたい
- プロのライターや翻訳に必要な辞書を探している
- 正しい日本語を使いたい
- 恥ずかしくない日本語でブログを書きたい
辞典アプリのおすすめ【日本語編】
まずは、日本語の辞書のおすすめです。
大辞林
定番の辞書といえる一冊です。
約26万5千項目に2,700点にのぼる図表を収録しており、内容が充実しています。
すべてインストールが可能なので、オフラインで使用可能。日本語らしい縦書きも辞書を引いている感があります。
大辞典を持ち歩けるという便利さはアプリならではですね。
広辞苑第六版【岩波書店】(ONESWING)
こちらも辞書の定番。
図表や写真の掲載点数が多く、意味や言い回しを調べながら知識を増やすことができるでしょう。
横書きかつカラー表示で、実用性が高い点も魅力です。
iOSとアンドロイドで最新版が異なっている可能性がありますので、Appストアで確認してから購入しましょう。
明鏡国語辞典MX第二版(大修館書店)
基本的な日本語を気軽に調べるなら、これくらいの辞書がぴったりです。
語彙数は大辞林や広辞苑には届きませんが、現代用語やIT用語なども網羅しており、全文検索など便利な機能も複数備えています。
価格もリーズナブルで、気軽に使える辞書としておすすめです。
日本国語大辞典
究極の日本語辞典を求める人がたどり着く辞書の真骨頂!
紙で買うと20万円近くするものの、精選版がアプリだと8,000円前後で購入可能という、もはやよくわからない価格設定です。
いきなりこの辞書を使うツワモノはいないかもしれませんが、日本語を扱う人なら持っていて損はないでしょう。
角川類語新辞典【角川学芸出版】(ONESWING)
奥行きがあり、読まれる文章を書くためにひとつ用意したいのが、類語辞典です。
中でも定番なのがこちらの辞書で、日本初のシソーラス(類語辞典)としても知られています。
例文が豊富な上、ハイライト表示で見やすく、他のアプリから引っ張ってきての検索もできるなど、多機能です。
てにをは連想表現辞典(アプリなし)
紙の類義語辞典なら、てにをは辞典をおすすめします。
一文ごとの表現手段検索が可能で、ひとつの単語から文を作る作文作業のサポートになります。
小説を書く人や論説著者などからも高い評価を得ており、普段小説を読まない人で表現力を広げたい人には必携の一冊です。
辞典アプリのおすすめ【英和・和英編】
続いて英和・和英辞典のおすすめです。
ウィズダム英和・和英辞典2
ベストセラーアプリのこちら。
約15万の用例、約4万項目の音声データを収録していながらも、データ量が約260MBと非常にコンパクトなので、スマホの容量を圧迫することなくダウンロードできます。
もちろんオフラインで使用可能です。
日本語での用例検索や、英和と和英をまたいで検索できるなど使いやすいよう配慮されています。
Dictionary.com: English Words
英英辞典とシソーラスを備えた辞書です。
英語のシソーラスは英語でライティングを行う人や、翻訳者、翻訳家には大変役立つアイテムでしょう。
ある程度のレベルの英語を身につけている人、あるいは身につけたい人におすすめします。
三省堂 デイリー3か国語会話辞典(アプリなし)
日本語と英語に加えて、もう一ヶ国語まとめて調べられる辞書もあります。
三省堂のデイリー辞典なら、韓国語やベトナム語などさまざまなバージョンが出ています。
辞典アプリを選ぶときのチェックポイント
辞典アプリを購入する際にチェックしたいポイントとしては次のような点が挙げられます。
- ネットワーク環境が不要か
- 複数の端末で同時使用できるか
- 実装されている特徴や性能(相互リンク、串刺しなど)
- 収録内容を自分好みに編集できるか
- 改訂履歴(Ver.History)や版数(Ver.)
インターネットがなくてもオフラインで使えるアプリが多いので、ほとんど心配は要らないですが、中には機能によってネットワークが必要になるものもあります。
また、スマホとタブレット、パソコンなどで併用できるものだと、履歴などのデータを共有できて便利です。
アプリごとに実装されている機能は異なりますので、機能でアプリを選ぶのもありだと思います。
中には、カスタマイズできるアプリもあります。
最後のポイントは、改訂履歴や版数です。
ややマニアックに見えるかもしれませんが、最新の改訂日と改訂数、最新版かどうかを必ず確認しましょう。
紙の辞書よりも遅れて発売されるのがアプリなので、最新であるかどうか調べておく必要があります。
自動アップデートやOSへの対応などができない、なんて可能性も出てくるので面倒でも確認しておいてくださいね。
これらのポイントを踏まえて、あとは「使いやすいかどうか。気軽に使える感覚があるか」で選ぶことをおすすめします。
辞典アプリvs紙の辞書
辞典アプリと紙の辞書、どう使い分けるのかそれぞれのポイントや特徴を比較します。
辞典アプリのポイント
- 調べたい言葉の意味だけを知りたい
- 効率よく辞典(辞書)を使いこなしたい
- 本棚や机まわりの場所を取りたくない
- 外出先でも辞典(辞書)が必要だ
- 紙の辞書よりもコスパが高い(場合が多い)
必要な単語だけすぐに調べるのにぴったりなのが、電子辞書や辞典アプリです。
紙の辞書のポイント
- 眼精疲労対策
- デジタル画面が苦手
- 語彙を増やしたい
デジタル画面を少しでも避けたいくらい、眼精疲労やドライアイが深刻な人にとっては、紙の辞書の方が無難です。
あとは、語彙力にどれだけ優先度を置くか。
調べたい単語を辞書で引くと、その見開きに多数の単語が掲載されており、ついで勉強ができるのも紙の辞書の良いところ。
個人的なポイントとしては、紙の辞書の香りが好きで、どうしても手が出てしまいます。(本好きな人、この香りの感覚わかりません?笑)
おまけ:辞典と辞書の違い
この記事をまとめる際、辞典と辞書どっちを使うのが正しいのか迷ったため、調べました。
辞典と辞書には明確な違いがない、というのが解釈で、ある時代から辞書が辞典という言い回しに代わったといわれています。
ちなみに辞典と事典の場合はというと、辞典はdictionary、事典はEncyclopedia、なので区別されて使われています。
「辞書を引く」の方が「辞典を引く」とよりもしっくりくるよね?くらいの使い分けでも問題ないでしょう。
ただ、発売されている辞書の多くは「〜〜辞典」という商品名になっており、現在は辞書<辞典が主流であることがわかります。
まとめ:辞書アプリを使って高品質な文章を作成しよう
辞典(辞書)は職業問わず、日本語で文章を書く機会がある人にとって辞書は外せない武器です。
自分が使いやすいと感じられて、使うのが苦にならないものを選ぶのがベストでしょう。
収録語数がそこまで多くなくても最初のうちは問題ありません。
なれてきたら語数が多い専門的な辞書に移行するくらいの気持ちで使っていけば、自然と辞書を使うことが習慣になるはずです。
オンライン辞書という選択肢もなくはありませんが、オフラインでも気軽に使える方が安心ですよね。
ぜひ辞典アプリを使って、正しい日本語で発信しましょう。
Comment