自然派コスメやオーガニックコスメ、ナチュラル系コスメが多くの人に取り入れられてきました。
ニーズに伴い需要も増え、製品自体も多くなったため、選択肢が増えて充実しているように感じられるでしょう。
いわゆる「肌に優しい」コスメは、判断基準や使い手の求めるところ次第で効果や実感が異なるため、一概には良いと言い切れません。
さらに、そもそもスキンケアの目的や効果をどこまで求めていて、それに合った選択や使い方ができているのか、という点も見逃せないところです。
今回は、自然派コスメやオーガニック、ナチュラルといった文言がついた「肌に優しい」スキンケアは本当に良いのか、について迫ります。
サイト内では、海外コスメの通販方法やレビュー、化粧品のおすすめやお気に入りを紹介しているのに、スキンケア関係について数品しか紹介していません。
それには理由があることをお伝えしたい、という背景もあります。
個人的な体験やリサーチに基づく意見でもあるので、肯定否定あっていいと思いますが、ひとつの視点として参考になれば幸いです。
肌に優しいスキンケア3つの疑問
肌に優しいとされるスキンケア製品に対して感じる疑問点があります。
謳い文句やイメージだけであって、本当のことではない可能性がある、という意味です。
植物由来なら肌に良い?
植物由来の天然成分しか使わないものなら肌に良い、のでしょうか。
確かに合成成分は肌に良い効果よりも悪い影響の方が出やすいため、使われないに越したことはないでしょう。
また、近年環境保全の観点から自然との共存を守った製品開発や製造が重宝される流れの中で、ビーガンやベジタリアンなどの動きに伴い「使うものは植物性」がよしとされているように見受けられます。
必要な分を必要なだけ作って使う、といった地域密着タイプの動きは大切ですし価値があります。
ただ、植物由来がそのまま肌に良いといえるかというとNO。
そもそも植物に含まれる天然成分がなんなのか、知った上でコスメを選んでいる人はどれだけいるのでしょう。
食べ物やサプリなど幅広く使われている大豆ひとつとっても、サポニンと呼ばれる毒性成分が含まれています。
無毒化するために発酵させて納豆や味噌、醤油といった形で食べられるようになったのです。
肌や体に毒性のある成分を含んでいたとしても、植物そのまま使うとなると無毒化されることなく含まれています。
余計な工程を経ていない=良い?
精製されていないシアバター、精製されていないオイルなど、余計な工程を経ていない方が良いのでしょうか。
上記の成分上の理由を含めて考えると答えは自ずと見えてきますよね。
肌に優しい=肌に良い?
そもそも肌に優しいものは=肌に良い、と言い切れるのでしょうか。
確かに添加物や着色料、香料が入っていないスキンケア製品の方が、使われているものよりも低刺激という意味で肌には良いでしょう。
ただ、上記の未精製材料を含めて、加工ステップが少なく「まるごと・そのまま」使われている製品の方が良くて安全だ、とは一概に言えないのです。
「肌に良い」という基準をどこに持ってくるかで、YES・NOは違ってきます。
スキンケアの目的と必要なこと
なんのためにスキンケアをするのか、目的はなんでしょうか?
そして、その目的に必要なものはスキンケア以外で対策できるものではありませんか?
スキンケアの目的を考えてみよう
スキンケアの目的は何?と尋ねたとき、人それぞれ異なる答えを出すはず。
「肌を保湿する」「肌のバリア機能をキープする」「アンチエイジング」「シミやシワ対策」「ニキビ対策」など、悩みや肌質、状態によりけりですよね。
その目的を果たすためのアイテムを正しく選べているのか、というのがメインの問題。
たとえばアンチエイジングなら、スキンケア以外に表情筋を整える、ジャンクフードを減らすなどの方法も有効です。
睡眠をしっかり取る、ストレスを発散する、全身の血流を良くする、などもスキンケア以外にできることはたくさん出てきます。
マニアックな方法ですが、電子の状態を整えるのに自然と触れ合う、アーシングするといったアイディアも。
何のためにスキンケアを使っているのか、どのくらい実感があれば良しとするのか、効果があるなしの線引きをどこにするのか、などを含めてそのスキンケアを使っている目的を再確認してみましょう。
本当に「肌に必要なこと」
- 肌のターンオーバーを整える
- 肌細胞を構成しているアミノ酸・タンパク質を摂取
- 紫外線などの影響を考える
- 本当に必要か見極める・余計なことをしない
加齢にともない肌細胞のターンオーバーは確かに衰えます。
だからといって、ピーリングで古い角質を除去して新しい角質細胞が顔を出せれば解決、ですか?
ターンオーバーが衰えている、つまりリズムが遅くなっている、ということは新しい肌細胞が完成するまでの時間もかかる。
新しい角質細胞が蓄積される前に古い角質を除去していると、肌の厚みがどんどんなくなっていきます。
結果、余計にシワやたるみが出やすくなる、ということは想像できるでしょう。
いわゆる人が羨む陶器肌、真っ白でシミひとつないキレイな肌であっても、常に保湿ジェルやクリームを塗っていないと保てない、繊細な肌になる可能性が出てきます。
まぁその状態を希望する、という人は止めませんが、長い目で見るとリスクのほうが大きい。
肌のターンオーバーは、大きなくくりでいうと心臓の鼓動と同じ体の自動機能です。
不要になった角質は放っておいても勝手に剥がれ落ちます。
剥がれ落ちることによって、自動的に新しい肌細胞が表面に顔を出すのです。
つまり、大切なのはいかに「肌のターンオーバー」の衰えを取り戻すか。
そのためには、
新しい肌細胞のもととなるアミノ酸・タンパク質(体内細胞の原材料)をきちんと摂取する
体内でアミノ酸を無駄使いしないよう、ストレス対策と生活習慣を取り入れる
血流促進のためにマッサージやエクササイズをする
以上のような行動が効果的である、と理解しやすいのではないでしょうか。
紫外線対策は、なるべくしっかりと行った方がいいです。
外出時に日焼け止めを塗る、長時間外にいる場合はSPFの高いものを数時間おきに塗り直す、日焼けをしたらアフターケアを念入りに行う、など。
あとは余計なことをしないこと。これが一番有効な対策方法です。
もちろん美容液には科学的な効能や作用が認められていて、使うことで効果を感じて満足しているもたくさんいるでしょう。
ただ、肌を構成するのはアミノ酸、食事から摂取できる栄養です。
適切に栄養を摂取できてから、外からつけるものを考えはじめるくらいで遅くないのではと思います。
紫外線対策と日焼け止めについてはこちらもどうぞ
まとめ
わたし自身、海外コスメを購入することはあっても、スキンケア製品を買うことはほとんどありません。
海外ブランド製品に限らず、日本の製品でもあれこれ試すようなことはないです。
以前は「どこがどういいのだろう」と興味本位だけで購入することもありました。
しかし、最初だけは実感できたもの、たいして実感できなかったもの、必須アイテムとはいえないもの、がほとんどでした。
ビーチや観光ツアー、アウトドアなど特別な紫外線対策や日焼けケアが必要なとき以外は、肌の調子に合わせた基本的なスキンケアが一番です。
わたしのスキンケアの目的は「肌のターンオーバーやバリア機能をサポートすること」。
保湿と日焼け止めといった基本のアイテム以外は、常用しなくても問題ないのです。
アンチエイジングしたい人こそ、余計なことをしてはいけないと知った方がいい。
ではなぜここまで美容製品がどこもかしこも溢れているかって?原価が非常に低く儲かるからです爆。
わたし自身スキンケア製品を使っていないわけではありません。
記事の主張を理解した上で何を使っているか知りたい人のために、別記事でそのうちまとめられたらと思っています。
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